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大学受験「志望校の決め方」を学ぶ!~現役大学生4名の体験談とアドバイス~

2022.03.23

「大学選び」は高校生活においてとても重要なことですが、志望校を「この大学!」と決めることは、なかなか難しいのではないでしょうか。志望校決定のために、「自分自身が重要視すべきこと」「大学の調べ方」などのポイントは欠かせません。
この記事では、4名の現役大学生による「志望校決定」のプロセスとアドバイスを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

1. 体験談(1)「文学部志望を軸に戦略を練って国立大学に合格!」(Y.T.さん)

入学した大学・学部学科:お茶の水女子大学 文教育学部 言語文化学科

1-1. 志望校の決定

高校生になってから古文・漢文と、特に現代文に興味を持つようになり、高校2年生の冬ごろから、自宅から通える国公立で日本文学を学べる大学を探しました。最終的な決定時期は高校3年生になる直前で、本格的に受験勉強を始めるため塾に通い始めた段階で、志望校を絞りました。

1-2. 大学の調べ方とオープンキャンパスについて

高校2年生の春頃から、高校の進路相談室にある大学のパンフレットや先輩たちの合格体験記をパラパラとめくり、どんな大学があるのかをなんとなく眺めていました。高2の夏に担任の先生から大学のオープンキャンパスに少なくとも1校は行くように言われたため、日程の都合でお茶の水女子大学に行きました。
まだ志望校がはっきり決まっていないのに、オープンキャンパスは1校しか行かなかったのですが、今思えば時間のある高校2年生の時にもう少し色々な大学を見ても良かったと思います。紙面上で情報を得ることも大切ですが、実際に大学に行くと雰囲気や規模感がわかり、自分が大学生になるイメージが浮かびやすくなるので、気になる大学があればぜひ一度足を運んでみてください。

1-3. 第一志望校の決め手

私の場合は、学びたい学問を日本文学と大まかに決めていたので、それを軸に志望校を選択しました。その他にも、高校2年生の夏に参加したオープンキャンパスで、漠然と雰囲気が合っていると感じたのも理由のひとつです。また、数学が苦手だったので、数学受験はセンター試験までで二次試験に数学が課されないのも、志望校決定の大きな要因でした。

1-4. 受験の結果とアドバイス

1月にセンター試験を受験。センター利用入試は3校出願しました。併願の一般入試は4校受験しました。2月中は私立大対策と国公立大二次試験対策を5:5で進め、2月末にお茶の水女子大学文教育学部の前期日程入試を受験しました。
いずれも日本文学を専攻する学部学科で選び、私自身が心配性だったため、試験に慣れるためと私立大学を複数校受験しましたが、多過ぎると第一志望の対策に時間を多く割くことができないので、これよりはもう少し受験校を絞った方が良いと思います。
また、大学の本当の雰囲気や生活、キャンパスの大きさなどを知ることができるので、大学選びの時には実際にその大学に足を運んで見ることをおすすめします。特に志望校が決まっていないという人こそ色々な大学を見てみると良いと思います。また、志望校決定により具体的な目標が立てやすくなるので、早い段階から気になる大学や学問などについて自分なりに考えてみると良いでしょう。

2. 体験談(2)「将来を見据えた受験計画で私立推薦・国立にダブル合格!」(M.O.さん)

入学した大学・学部学科:上智大学 法学部 法律学科

2-1. 志望校の決定

国公立大入試も最終的に受けることを視野に入れつつ、高校3年生の5月に第一志望を上智大学に決めました。それまでは一般入試しか考えていませんでしたが、何が起こるか分からない受験期に数回の受験チャンスを持っていた方がいいと判断して、推薦入試の受験を決めました。チャンスを増やすという意味でも推薦入試を選択肢に入れてみてほしいと思います。

2-2. 大学の調べ方とオープンキャンパスについて

オープンキャンパスは志望校を決めた後の高校3年生の夏に、上智大学ともう1校に参加したのみです。私は地方出身で気軽に大学見学に行けなかったので、基本的に大学のホームページとインターネット検索、パンフレットを読んで大学を調べていました。大学周辺の雰囲気を知るためにGoogleマップなどの地図アプリも活用していました
とはいえ、実際に大学に通っている人たちの声を聞くことは大変役立ちます。今はオンラインでのオープンキャンパスも増え、家にいながら実際の大学生の声も聞くことができるイベントも以前より増えました。アンテナを張り巡らし、気になるイベントには積極的に参加するとよいでしょう。

2-3. 第一志望校の決め手

どの大学も特色のあるプログラムがあり、魅力的な要素を多く感じて1校に絞り切ることはできていませんでした。最終的には、オープンキャンパスに行った時大学の雰囲気が好きだったので選びました。

2-4. 受験の結果とアドバイス

9月中旬に推薦入試を受験し上智大学に合格しました。11月、大学1年次の英語科目履修免除のためにTEAPを受験して目標点数を取得したので、そこからはセンター試験対策と引き続き英語の勉強に取り組みました。2月は国公立大受験のために二次試験対策を進め、香川大学法学部を受験し合格しました。
入試方式の可能性を広げるため、高校3年生に入る前くらいに一度、入試時期や入試に必要な科目の確認をしておくとよいと思います。もし、入試科目で履修していない科目があったとしても(数学2Bは履修しないコースに在籍しているなど)推薦入試なら対応できることがあります。推薦入試は自分の行きたいと思う大学と自分の実力のギャップを埋めることができる入試方式でもあるので、挑戦してみてほしいです。

3. 体験談(3)「初志貫徹、興味のある分野についてとことん調べて合格!」(Y.H.さん)

入学した大学・学部学科:中央大学 理工学部 都市環境学科

3-1. 志望校の決定

高校1年生の時に漠然と都市計画に興味を持ち、建築・土木分野を学べる大学に進学したいと考えていました。しかし、具体的にどの大学を志望するかまではすぐに決められず、部活動を引退する7月までに志望校を決定できるよう、時間がある時に興味のある大学を調べていました。7月に志望校を決めてからは自分が一度立てた目標のレベルを下げたくないとの思いで、第一志望校を変更することはなかったです。

3-2. 大学の調べ方とオープンキャンパスについて

まずインターネットで、興味のある学問を学べる大学を探しました。志望する候補の大学のホームページから、学部・学科のカリキュラムや担当教授の研究分野などを調べ、興味をひかれた大学のキャンパスに実際に行ってみました。
その際、自分がそのキャンパスで大学生活を送ることをイメージしてみましょう。自宅からの通学経路を考える、オープンキャンパスに参加して教授の講義を受けてみる、大学生と話してみるなどすると、イメージが膨らみます大学名や偏差値だけで志望校を決めないことをおすすめします。

3-3. 第一志望校の決め手

カリキュラムの中で都市計画やプログラミングを学べる授業があったり、交通研究室があったりと、自分が興味のあることを学べると感じました。理工学部のキャンパスが都心にあり、大学生活が楽しそうだと感じたことも決め手のひとつです。

3-4. 受験の結果とアドバイス

センター利用入試は不合格でしたが、一般入試で合格することができました。センター試験の結果は良くなかったですが、その後に切り替えて勉強を続けることができたことが、今となっては合格に大きく近づいたのだと感じます。
私からのアドバイスとしては、志望校の決定を後回しにしないことです。志望校を早くに決定することで、高校3年時の勉強時間を増やせるだけでなく、ゴールが明確化されることで受験勉強のモチベーションアップにもつながります。まずは、高校1、2年生のうちから興味のある大学・学部をリストアップしてみてください。

4. 体験談(4)「大学で日本史を学ぶために――早めの行動と探求心で合格!」(M.N.さん) 

入学した大学・学部学科:青山学院大学 文学部 史学科

4-1. 志望校の決定

私が入学した大学を受験しようと決めたのは、高2の8月でした。中高一貫校に通っていたため、大学について調べ始めた時期が早く、また「大学で日本史を勉強する」という気持ちも一切揺らぐことがなかったため、中3の時にはとある国公立大学を第一志望校として設定していました。
しかし高1の終わり頃にその国公立大学を諦めつつありました。そこで高2の夏に初めて青山学院大学のオープンキャンパスに参加し、とても好印象であったこと「自己推薦入試」が自分にぴったりの入試であったことなどの理由から、第一志望校を〈青学〉(「青山学院大学」の略称)に変更しました。
初めは母から「国公立大学に行ってほしい」と言われていましたが、母とオープンキャンパスに参加したところ、青学の受験に賛成してくれました。「百聞は一見に如かず」という言葉がありますが、できる限り、特に第一志望校のオープンキャンパスには、親御さんと参加してください。私の場合、話すより何倍も早かったです。むしろ帰る頃には母の方が青学の受験に前向きでした。

4-2. 大学の調べ方とオープンキャンパスについて

私は大学選択の際、いくつか条件を設定し、その中にも優先順位をつけていました。そして日本史を専攻できる大学名を全て書き出し、消去法で選んでいました。条件に当てはまった大学や気になった大学についてはパンフレットやホームページを熟読し、よいと思った大学を志望校としました。
偏差値など「データ」だけで大学を選ぶと、入学後に「思っていた大学と違った」ということになりかねないので、大学の「性格」を探し、相性を自分なりに見極める努力をしました。そのためにも、オープンキャンパスなど大学が開催しているイベントへの参加は必須と言えるでしょう。説明会や体験授業だけではなく、もし個別相談ができるようであれば積極的に利用してください。現役大学生や先生方と話したり質問したりすることはとても重要ですし、推薦入試などであればそこでしか得られない情報があるかもしれません
私が志望していた歴史系の学科は、先生の専攻分野などによって講義内容が大学ごとに変わってくるため、大学選択を誤ると、学びたいことが学べないというリスクも十分に考えられました。そんな思いから、数字だけでは分からない情報を積極的に集めることを心掛けていました。

4-3. 第一志望校の決め手

「日本史において古代から現代までの各時代区分に先生がいる」「1年生の間は日本史のみならず西洋史や東洋史、考古学の分野においても必修の授業があり総合的に歴史を学べる」「鎌倉時代に興味があり、専門の先生がいるのでそのゼミに入りたい」「大学が国際色豊か」「東京は博物館が多い」――という5つの具体的な理由から、最終的に〈青学〉を選びました。私が設定していた「大学選びの条件」を全て満たした大学が青学でした。

4-4. 受験の結果とアドバイス

自己推薦入試で青学に合格し、私の受験は終了しました。受験は終了していたものの、高校生活のまとめとしてセンター試験を受験しました。大学合格後は推薦入試合格者対象の論述課題に取り組むなど、軽く日本史の復習をしていました。
私からは「大学選びは絶対に妥協してはいけない」ということを伝えたいです。まずは偏差値など関係なく自分の行きたい大学を選んでください。一度志望校を諦めたりレベルを下げたりすると、もうそこに戻ることはできないと思っておいた方がいいです。
特に高1・高2生はまだまだ時間があるので、行きたい大学を自由に選んでよいと思います。パンフレットを読む、実際に大学に行ってみるなどして、大学生活に対する夢を膨らませておきましょう。

5. まとめ

4名の大学生の経験を紹介しましたが、それぞれの事情に応じた大学の選び方、アドバイスがあったと思います。少しでも参考になったところがあれば、ぜひ取り入れてみてください。
大学選びはその後の人生にも大きく影響するので、納得のいく結果になるよう今から行動してみましょう!

StudiCoサポーター Y.T. M.O. Y.H. M.N.
Y.T.:お茶の水女子大学 文教育学部 合格 M.O.:上智大学 法学部 合格 Y.H.:中央大学 理工学部 合格 M.N.:青山学院大学 文学部 合格