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日本史「一問一答」問題集の効果的な使い方 ~勉強法のコツとおすすめ問題集6選~

2024.11.28

日本史の勉強を始めたばかりの人は、何から手をつけてよいのかわからない人も多いのではないでしょうか。まずは、「一問一答」問題集を使って、日本史の基本的な用語を覚えていくことから始めましょう。定期テストでも、大学受験対策でも、日本史の知識はとても重要です。使い込むことで学習の強い味方になる、「一問一答」の効果的な使い方やおすすめの問題集を紹介します。

※この記事は2021年6月に書かれた内容を一部最新の情報にリライトして投稿したものです。

1. 日本史の「一問一答」で知識を確実に身につける

1-1. 「一問一答」問題集を使う目的

大学受験で出題される日本史の範囲はとても広いです。やみくもにあれもこれもと勉強していると、本当に必要なところが身についていない、などということが起こりかねません。必要な部分から確実に、日本史の知識を身につけるには「一問一答」形式の問題集を使うとよいでしょう。
「一問一答」問題集は、日本史の勉強を進める上での第一段階ともいえる知識の定着に大きな効果があります。基礎となる知識は定期テストだけではなく、発展的な問題を解く時にも、記述試験対策をする上でも必要不可欠です。また、「一問一答」問題集を復習に使うことで、苦手分野を発見するきっかけにもなります。模試などで日本史の点数が思うように伸びなくなった時などは、「一問一答」問題集に戻って基礎から知識を確認することで、自分の勉強レベルや進捗状況を見つめ直すことができるでしょう。

1-2. 「一問一答」を始めるタイミングと問題集の選び方

「一問一答」問題集は、日本史の勉強を始めた時点で1冊用意しておくことが望ましいです。また、受験勉強を通じて使う問題集は1冊で十分です。何冊も使うより、1冊の問題集を何度も繰り返し解いて、苦手な箇所に印を付ける、線を引くなどの書き込みをするなどして、世界に1冊<自分のためのオリジナル参考書>に育ててみるのがよいでしょう。
ただ、「一問一答」問題集にはたくさんの種類があるので、最初にどの問題集を購入すればよいのか迷うこともあるかもしれません。自分にぴったりな問題集を選ぶには「学校の授業を数回受けた後に書店に行って、同じような問題集を比較してみる」という方法がよいでしょう。
日本史の内容を少し知ってから問題集の内容に触れると、実際に習った範囲の問題を少し解くなどして、使いやすさや難易度を自分のものさしで測ることができます。また、StudiCoやネット書店のレビューを参考にするのもよいでしょう。実際に各書籍を使用した人の率直な意見を見ることができます。

2. 日本史の「一問一答」問題集を使い倒そう

2-1. 「一問一答」問題集の使い方 ~基礎編~

特に高校1年生や2年生の段階では、日本史は英語などの主要科目に比べて重要度が下がるので、日本史の勉強にはあまり時間をかけたくない、という人が多いと思います。この段階ではまず、授業が終わるごとに「一問一答」問題集を使って、習った範囲を簡単に復習することをおすすめします。「一問一答」問題集は短時間でさらっと問題を解けることが特長ですので、ちょっとしたスキマ時間に使って授業内容を見直しましょう。
また、定期テストの対策にも最適です。「一問一答」問題集は高校で習う日本史分野のほとんどをカバーしており、進度に合わせて効率よく知識を身につけることができるからです。
一方、日本史は時代が下って学習内容が増えるにつれ、それまでの内容を忘れてしまうということが起こりがちです。ここでも「一問一答」問題集を使って定期的に復習をすることで、既習範囲の知識を定着させることに役立ちます。一度忘れてしまった知識をまた初めから学習していくことはかなり労力を使いますが、日々コツコツと復習を続けていれば苦手の早期発見にもつながり、もし再度忘れてしまった時にも思い出すまでのエネルギーが少なく済むようになります。
実際に「一問一答」問題集を使う時の注意点は、あまりじっくり考えずに問題を解くということです。大学入試本番のことを考えると、用語などの知識はパッと思い出せる状態でないと厳しいです。裏を返せば、普段から「熟考しないでも知識を引き出せる」状態に鍛えるトレーニングが必要ということ。問題を解いてみて、すぐに答えが浮かばない場合は復習をするように心がけてください。また、必ず一度は紙とペンを用意して、実際に答えを書いてみてください。漢字ミスを防ぐことにつながります。

2-2. 「一問一答」問題集の使い方 ~応用編~

基本的な「一問一答」問題集の使い方は、答えの部分を赤シートで隠して覚える方法でよいのですが、さらに日本史を得意科目にしたい場合は、問題文を隠して覚える方法があります。問題集の解答部分を見ながら、問題文の穴を埋めるように解いていきます。問題集によっては、問題文も一部赤字になっていてシートで隠して覚えることができるようになっているものもあります。そうでない場合は、赤シートで隠すために暗記したい箇所を塗る専用のペンもありますから、使ってみるとよいでしょう。
この方法は用語の暗記に加えて歴史の流れを把握することにもつながります。用語を覚えることはもちろん重要ですが、これは日本史の勉強の第一段階に過ぎません。日本史を勉強する上では、歴史の流れをしっかり押さえることが最も大切なことですから、ある程度用語を覚えたら、それらの関連性を把握したり、歴史の流れに当てはめたりすることが必要です。その時には「一問一答」問題集だけではなく、教科書などのテキストも使ってください。「一問一答」には最低限の情報しか載っていないことが多いので、特に間違えた時は教科書などを見返して、用語の周辺の情報なども確認しながら復習してください。最終的には自分の力で歴史の流れを人に説明できるようになるとよいと思います。

3. 日本史のおすすめ「一問一答」問題集6選

続いて、おすすめの「一問一答」問題集を紹介します。
「一問一答」問題集は、レベル別にさまざまな問題集があります。自分の大学受験における科目の重要性や、勉強の目的に合わせて、日本史の対策学習がどれほど必要なのか判断してから購入することをおすすめします。

一問一答 日本史 ターゲット 4000 三訂版 一問一答 日本史 ターゲット 4000 三訂版
地歴
日本史
一問一答 日本史 ターゲット 4000 三訂版
4.6
石川晶康
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一問一答 日本史B ターゲット4000 三訂版』(旺文社)
文章の空欄を埋めるようにして問題を解くスタイルの問題集です。
この問題集の最大の特徴は、基礎・標準・発展――と、レベル別にページが分けられていることです。基礎レベルは授業の復習や定期テスト対策、標準レベルは共通テストや私立大対策、発展レベルは難関大対策など、自分の目標レベルに合った範囲を繰り返し解くことで知識を着実に身につけることができます。また史料問題も多数収録されており、学習の深掘りに役立ちます。自分の学習段階に合わせて、日々の手軽な復習にも、入試対策にも使えるカバー力の高い1冊です。

よくでる一問一答日本史 よくでる一問一答日本史
地歴
日本史
よくでる一問一答日本史
0
日本史一問一答編集委員会
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よく出る一問一答 日本史』(山川出版社)
問題に対して答えが赤字になっているスタイルの問題集です。一部の問題には解説があり、また章末問題がついていることも特徴の1つです。
レベルは定期テストや共通テスト対策向けですが、この問題集では、問題文にも赤字になっている箇所があり、ある程度用語を覚えた後に、解答を見ながら問題文を穴埋めしていくという勉強法が簡単に適用できます。難易度は他の問題集に比べて高くはありませんが、問題文の赤字の部分も覚えることで、歴史を流れで把握することができますし、ライバルに差をつけられるようになるでしょう。

山川一問一答 日本史 山川一問一答 日本史
地歴
日本史
山川一問一答 日本史
0
日本史一問一答編集委員会
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山川 一問一答日本史』(山川出版社)
『新 よく出る一問一答 日本史』と同じ山川出版社の問題集です。より発展的なレベルに対応していますが解説がなく、とにかくシンプルなことが特徴です。問題に対して答えが赤字になっているという問題集のスタイルは同様です。

日本史B一問一答【必修版】 日本史B一問一答【必修版】
地歴
日本史
日本史B一問一答【必修版】
5
金谷俊一郎
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日本史B一問一答 【必修版】』(ナガセ)
東進ブックスの問題集は、問題文の穴埋めをする形式です。『必修版』は、基礎レベルの知識を徹底して身につけたい人に最適です。問題ごとに丁寧な解説がついていることが特徴で、発展的な内容はほとんど省かれています。日々の復習や定期テスト対策には向いていますが、入試対策の高度な知識を身につけるには別の問題集が必要になるでしょう。

日本史B 一問一答【完全版】2nd edition 日本史B 一問一答【完全版】2nd edition
地歴
日本史
日本史B 一問一答【完全版】2nd edition
4.7
金谷俊一郎/著
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日本史B一問一答 【完全版】 2nd edition』(ナガセ)
問題のスタイルは『日本史B一問一答 【必修版】』と同様ですが、レベルごとに問題の空欄に印がついていて、基礎から発展まで自分の学習段階に合わせて使用できるつくりになっています。類書に比べて解説の量が少ないですが、レベルとしては大学入試にも対応している問題集です。

日本史 史料 一問一答【完全版】2nd Edition 日本史 史料 一問一答【完全版】2nd Edition
地歴
日本史
日本史 史料 一問一答【完全版】2nd Edition
5
  • ほしい (2)
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日本史史料一問一答 【完全版】 2nd edition』(ナガセ)
これまで紹介した「一問一答」問題集とは少し異なり、日本史の<史料>に特化した問題集です。重要な史料の穴埋めと、その史料に関連した一問一答問題が掲載されています。また現代語訳や史料の見分け方と内容の要点、丁寧な解説も付いていますので、まだ史料を読み慣れていない人や、史料問題に抵抗がある人でも安心して使うことができます。しかし、この問題集だけでは必要な知識を完全に補完できないので、通常の「一問一答」問題集も併せて使うことをおすすめします。発展的な内容も多く含み、記述試験対策にもぴったりの1冊です。

4. まとめ

日本史の「一問一答」問題集を使って勉強する上でのポイントは次の3つです。

  1. 「一問一答」問題集を選ぶ時は、自分の学習目的や目標をはっきりさせてから、問題集の使いやすさや難易度を判断し、自分のレベルに合っているものを探しましょう。
  2. 「一問一答」問題集は決まったものを1冊用意し、学習の初期段階から何度も繰り返し使うことで、日本史対策の第一ステップである「用語の暗記」を完成させましょう。
  3. 日本史の点数をさらに伸ばしたい場合、問題集の解答を見ながら問題文を穴埋めしてみましょう。用語を暗記するだけではなく、歴史の流れを把握することにつながります。

「一問一答」問題集はあくまでも用語の暗記が主目的となるテキストですが、使い込むことで、大学受験に向け学習を伴走してくれる心強い1冊となるでしょう。最終的に歴史の流れをしっかりつかめるようにするためにも、他の教科書や資料集などと組み合わせて効果的に使うことをおすすめします。

*日本史の参考書や勉強法については、これらの記事も参考にしてください。

>> 【独学】大学受験「日本史」対策の流れとおすすめ参考書・問題集

>> 日本史「まとめノート」の作り方を実例とあわせて紹介! ~大学受験対策に効果バツグンの知識整理術~

 

StudiCoサポーター M.N.
青山学院大学 文学部史学科 合格