臨時休校や夏休み・冬休みといった学校が長期間休みとなる間、なかなか自宅での勉強=〈家勉〉が捗らないという人も多いのではないでしょうか。
「生活のリズムが崩れる」「勉強のモチベーションが上がらない」・・・周りのライバルに差をつけられないためにも、そんな状況をいち早く克服して、少しでも成果を上げられる受験勉強に取り組みたいところですよね。
StudiCoが実施した全国の大学受験生へのアンケートをもとに、自宅学習をハックするための方法や、〈家勉〉に役立つ勉強動画・学習アプリを紹介します!
1. 自宅学習の効率を上げる! みんなに聞いた〈家勉〉のコツ
StudiCoでは2020年4~5月の一斉休校期間中に、全国の大学受験生に向けて「自宅学習についてのアンケート」を実施しました。(旺文社が配信する英単語アプリ「ターゲットの友」との合同アンケート)
休校期間中の勉強時間や、取り組んでいる学習内容など、全国の高校生がどのように自宅で勉強を頑張っていたか、その実態が明らかになっています。
1-1. 休校期間中の「1日の勉強時間」は?
まずは、休校期間中、高校生のみなさんが「1日にどのくらい勉強時間したか」について見てみましょう。
用意した選択肢のうち、最も多い回答は「7時間以上」でした。
高校3年生の回答者が多いことから、本格的な受験勉強にも多くの時間が費やされていることがわかります。
「5時間~7時間未満」と「7時間以上」の回答数を合算すると、半分以上の人が普段の通学時の授業時間と同じか、それ以上に勉強していることがわかります。
とはいえ、決められた時間割や一定の緊張感がある学校の授業とは異なり、自宅では「机の前にじっと座ってずっと勉強するのが苦手」という人も多いかと思います。
自宅でもしっかりと学習時間を取れている人たちは、どのように〈家勉〉に取り組んでいるのでしょうか。
1-2. 学校が休みでも勉強時間を確保する方法
通学時の授業時間と同じくらい自宅で長時間勉強できていた人に、「効率的に学習するコツ」や「自分で決めているルール」について聞きました。
●学校の時間割に合わせて生活しています。放課後の、本来部活動をしているはずの時間は、運動の時間に充てています。(高校3年生・サクさん)
●学校の先生からの勧めで授業風に時間割を設定しています。(時間割も前の夜に設定して)次やるべきことがすぐにできるし、昼寝の時間も設定しているので、集中力も高まります。笑(高校3年生・あんずさん)
●50分勉強10分休憩、の学校と同じペースでやるようにしている。(高校3年生・オオカナダモさん)
休校期間中も学校の授業と同じ時間割で行動すれば、おのずと勉強時間を確保できますね。
また、「50分勉強+10分休憩」という授業のサイクルは、実はよく練られた時間のペース配分なのです。
人の集中力が続くのは、だいたい45~50分程度と言われていますので、長時間にわたる勉強をより効率的に行うためにも、このリズムを守って1日の勉強時間を組み立てるのがオススメです。
休憩を挟み、次の勉強を再開する際には、「チャイムに似たアラームを鳴らす」という”小技”を実践している人もいました。学校にいるのと同じような雰囲気を味わえ、気持ちをうまく切り替えられそうですね。
それでも机に向かえないという人は、自分へのノルマとごほうびを作ってみるのはいかがでしょうか。
●学校の時間割通りに勉強する、ノルマを設けてノルマを達成したらYouTubeを1本見ていいようにする。(高校3年生・ひさん)
・・・ごほうびの動画は、あまり長時間のものにしないようにしましょうね。
このほか、受験生のための「タイムマネジメント」(=効率的な時間の使い方)については、こちらの記事にもまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
>> 限られた時間を最大限に活かすには? 大学受験生のための時間活用術
1-3. 〈家勉〉を続けて成果を生み出すために
時間の使い方に気をつける一方で、学習を継続してしっかりと勉強の成果を生み出すには、「目標設定」や「タスク管理」(=やるべきことの整理)も必要です。
●毎日、勉強を始める前に、教科毎で「今日勉強する内容」を事細かに(参考書P11~P20まで等)ノートへ書いて、そのタスクが終わったら線を引いていく。(大学受験生・ユさん)
●日にちごとにTo Doリストを作って、最低限それだけはやるようにしている。好きなことと嫌なことを交互にやってやる気を何とか続かせる。(高校3年生・はむたろうさん)
●朝は7時に起きて、10時までは 1時間ごとに教科を決めて勉強をしてルーティン化しています。またその後は毎日同じ友達と電話を繋げたまま喋らずに勉強をしています。(高校3年生・りむさん)
1日や1週間といった短いスパンの学習計画を立て、その達成を継続するために、自分に合ったモチベーションを保つ手段を考えましょう。
目標とする学習内容を「見える形にする」「取り組む順番を工夫する」といった方法で準備し、頑張った結果に対しては、「記録をつける」「友達とシェアする」といった方法も、やる気を維持するのに有効です。
大学受験成功のための計画を実行するコツについては、こちらの記事にもまとまっています。合わせて参考にしてください。
>> 受験勉強の「計画」と「実行」~最後までやり遂げるための“リアル”戦術~
1-4. すぐにマネできる効率学習のためのヒント!みんなの〈家勉〉ハック集
ここまで挙げた方法以外にも、自宅学習の効率化や家勉のモチベーションアップに役立つようなテクニックは色々あります。
いくつかユニークな例を紹介しますので、自分の受験勉強をハックするためのヒントを探してみてください。
●朝は早く起きて自転車で地域をまわってリフレッシュ、軽い運動をすることで、その後の勉強に爽やかに臨めるようにする。(高校3年生・あおいさん)
●YouTubeの煽り動画や、気合いの入る歌を勉強前に少し聞いたり見たりしてからやる気を出して始めてます。家だと声を沢山出せるのでたくさん出しています!笑(高校3年生・ささん)
●その日にやる勉強を朝に決めておく。集中力が続くように10分休憩を心がける。頭に良さそうな音楽を聴く。(クラシックなど)(高校2年生・けいねいけいねいさん)
●なるべく明るい時間のうちに嫌いな教科を勉強する。(曇りや雨の日に少しやる気がなくなるのと同じように、家にいて夜になると私は勉強のやる気がなくなってしまうので)(高校3年生・ゆいちゃんさん)
●タイマーではなくストップウォッチをかける。(高校2年生・みなさん)
●ストップウォッチで勉強時間の計測。午前と午後で勉強する場所を変える(リビングと自分の部屋など)。朝手帳に今日のやるべき事を書く。(高校3年生・るんさん)
●メガネだとだらだらしてしまうので、コンタクトにする。(高校3年生・みんこさん)
●勉強開始のアラームを設定する。机の上に参考書数冊だけ置いて、他は片付ける。金属トレーの上に筆記用具を置き、ノートや問題集を解剖する気持ちで解く。(高校3年生・百二階堂ふみふみさん)
●勉強始める前にスマホいじってたら、「あともうちょっとだけ」が続いてずっと使ってしまうから、大好きなアーティストさんの曲を流して机に向かうようにして、集中してきたら音楽を止める。(高校3年生・あきゃさん)
●友達と連絡を取り合って、今から何を勉強していたか、次何をやるか逐一報告し合っている。(モチベーションを上げるため)(高校3年生・まるさん)
●時間や環境が決まってないと勉強ができないタイプなので、複数の友達と時間のルールを決めてビデオ通話をしながらみんなで勉強をすること。ビデオ通話の間はお互いミュートの状態にするのでとても静かだし、スマホもいじれないので良い。(高校3年生・あさん)
●やること決めて終わったらやりたいことやる!勉強の合間に15分ぐらい踊る!(YouTubeの痩せるやつ)(高校3年生・ほのさん)
●小さな発見をしたとき、オーバーリアクションをとってテンションを上げる。(高校3年生・タッキーさん)
2. 自宅学習の強力な味方!スマホをフル活用
自宅での学習期間が続くと、「何をどうやって勉強してよいかわからない」といった悩みが出てくるかと思います。
受験のライバルたちはどんな勉強に手をつけているのか、どこまで勉強が進んでいるのか、気になるところですよね。
2-1. 休校期間中はどんな勉強をしていた?
休校期間中、高校生のみなさんが「どのような学習に取り組んでいたか」について、アンケートの結果を見てみましょう。
学校から出された課題をこなす一方で、参考書等での自習に取り組んでいる高校生が多かったようです。
大学入試までの限られた期間、学校の授業がなくなって空いた時間に、少しでも受験勉強を進めて実力をつけておきたい・・・そんなみなさんの思いが伝わってきます。
自分に合った学習参考書を探すのには、このStudiCoがぴったりです。
教科やジャンルから目当ての参考書をピックアップ、先輩や同世代のユーザーの「使用時期」「使用期間」「使い方」までわかるので、ぜひ活用してみましょう。
>> StudiCo参考書検索トップ
2-2. 〈家勉〉に効く!おすすめの勉強動画・学習アプリ
自宅での学習に、アプリやWebサービスといったツールを活用している受験生も多いようです。
いつも手元にあるスマホは、ゲームやSNSなど学習のさまたげになるケースがある一方で、便利で頼れる勉強の強い味方という一面も見逃せません。
受験勉強におけるスマホとの上手な付き合い方については、こちらの記事もぜひ読んでみてください。
>> スマホとどう付き合う? 絶対に合格したい大学受験生のための賢いスマホの使い方
――スマホをうまく活用して、学習効果をぐんぐん高める〈家勉〉マスターに…!アンケートの集計結果から、無料で使える特に人気の高いアプリや動画サービスを紹介します。
●『YouTube』
言わずと知れた動画共有サービス。たくさん投稿されている大学受験の関連動画の中でも、特に支持が高かったチャンネルは次の2つです。
・「とある男が授業をしてみた」
無料の講義動画を大量に投稿している「葉一(はいち)」さんのチャンネルで、小・中・高の履修内容が教科書に沿って丁寧に解説されています。
高校は数学の解説動画が充実しており、1回あたり10~15分程度の長さで視聴もしやすく、基礎を理解するには打ってつけです。人間ワザとは思えない、きれいなホワイトボードの「板書」も必見!
>> 公式チャンネルはこちら
価格:無料
・「Try IT」
「家庭教師のトライ」が配信するチャンネル。プロの実力派講師陣が、質の高い映像授業を展開しています。各科目・要点ごとに短く動画が編集されているため、わからないところだけを絞ってチェックするといった視聴方法も効率的です。
>> 公式チャンネルはこちら
価格:無料
●学習管理アプリ『Studyplus』
勉強のスケジュール管理機能や仲間同士で励まし合うSNS機能などを備えたアプリ。自宅学習を継続する上で効果的な、「成果を記録する」ための機能に優れています。
自分の学習状況の記録や管理ができるのはもちろん、それを仲間と共有したり、Twitterと連携させたりという使い方もできます。
【ダウンロード】
・Apple端末(iPhoneなど)向けアプリ
・Android端末向けアプリ
価格:インストール無料・アプリ内課金あり
●英単語アプリ『ターゲットの友』
旺文社の英単語集『英単語ターゲット』シリーズの公式対応アプリで、リスニングや単語テストの機能が充実しています。本だけでは中々続かない単語学習も、アプリと一緒に組み合わせて覚えれば、勉強の合間にゲーム感覚で楽しみながら進めることができます。
1つのアプリで様々なレベルの単語集に対応しているので、自分の実力や目標に合わせて学習するコンテンツを選びましょう。
【ダウンロード】
・Apple端末(iPhoneなど)向けアプリ
・Android端末向けアプリ
価格:インストール無料・アプリ内課金あり
●ノートまとめアプリ『Clear』
難関大学に合格した先輩たちの「神ノート」が見られる、勉強サポートアプリです。ノートのまとめ方がわからない人も、先輩や同世代ユーザーのお手本を参考にして、ノートづくりのコツを学ぶことができます。
わからない部分を質問できる機能もあるので、ひとりの時間が長い自宅学習期間でも、受験勉強の仲間と助け合いながら勉強を進められるでしょう。
【ダウンロード】
・Apple端末(iPhoneなど)向けアプリ
・Android端末向けアプリ
価格:インストール無料・アプリ内課金あり
3. まとめ
学校が休みの期間でも、受験勉強を続けて実力を鍛えるためにできることは、やり方次第でたくさんあります。むしろ、自由な時間が増える時こそライバルに差をつけるチャンスだと考えて、貴重な時間を有効に使いましょう。
普段より自分と向き合う時間が多い〈家勉〉をマスターした時、自分が実行すべき学習計画という道筋がはっきりと照らされ、大学合格までの距離がぐっと縮まっているはずです!