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大学受験「日本史」の勉強法を基礎からレクチャー! ~効果的な3つのステップとおすすめ参考書~

2024.11.01

大学受験・共通テストで日本史を選択するけれども対策に手がつけられていないという人は、意外と多いのではないでしょうか。この記事では、まだ日本史をほとんど勉強していないという人に向けて、暗記のコツやおすすめの参考書・問題集を紹介します。

※この記事は2018年12月に書かれた内容を、一部最新の情報にリライトしたものです。

1. 暗記項目が多い日本史

日本史は、本来私たちにとって馴染み深い科目です。物理や数学のような難解な数式が無く、漫画やドラマなどの題材としても親しまれているため、取り組みやすい科目といえます。
しかし一方で、大学入試科目としての「日本史」には、とにかく暗記を繰り返さなければ得点が上がらないという大変な一面もあります。さらに、場合によっては漢字も正しく覚えなければならないため、日本史はあらゆる入試科目の中でも暗記項目の多い科目であるといえるでしょう。

2. 日本史の勉強に必要な「3つのステップ」

このような特徴をもつ日本史を攻略して入試での得点を稼ぐためには、次のような手順で勉強を進めていくのが効果的です。

  1. 「縦の流れ」を学ぶ
  2. 知識を増やす
  3. 演習を繰り返す

これらの手順について詳しく解説し、おすすめの参考書や勉強法を紹介します。

3. 勉強法ステップ(1)「縦の流れ」で日本史を学ぶ

歴史には、前の時代からの連続性によって形成される「縦の流れ」と、周囲の地域や国の影響によって形成される「横の流れ」があります。歴史を勉強する際には、この「縦の流れ」と「横の流れ」を意識して勉強した方がより深く内容を理解することができます。
日本史の場合、他国との関連性が少ないので、必然的に「縦の流れ」を学ぶことの方が重要になってきます。
では、効率的に「縦の流れ」を頭に入れるためにはどうすればよいでしょうか。そこで、「縦の流れ」を学ぶ際におすすめの参考書を、用途別に2冊紹介します。

日本史探究授業の実況中継 1 日本史探究授業の実況中継 1
地歴
日本史
日本史探究授業の実況中継 1
0
石川晶康
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日本史探究授業の実況中継(1)~(4)』(語学春秋社)
4冊構成になっており、ひとつひとつの内容が濃く書かれているのが特徴です。「縦の流れ」をしっかりと学びたい人には、自信を持っておすすめできるシリーズです。

中高6年間の日本史が10時間でざっと学べる』(KADOKAWA) 
こちらは1日~2日で日本の通史が学べる本ですので、短期決戦で日本史の対策に臨む人におすすめです。1冊目に紹介した参考書に比べ、内容の濃さは下がりますが、試験前に全体的な要点の確認として使うのには適しています。

4. 勉強法ステップ(2)暗記術を駆使して知識をインプット

「縦の流れ」を頭に入れたら、次は用語や年号の暗記に励みましょう。この時、次の【1】〜【5】の“暗記力アップ術”を使うと、たくさんの暗記項目を効率的に覚えることができます。

4-1. おすすめ暗記術【1】「朝イチ」と「寝る前」の時間帯に暗記する

暗記は朝起きてからの早い時間と、寝る前の時間におこなうのが効率的です。
人間の脳は、寝ている間に記憶を整理し定着させています。そのため、朝一番は記憶が整理されたフレッシュな状態で暗記することができ、寝る前は暗記したものが脳に刻まれやすいのです。

4-2. おすすめ暗記術【2】時間を細かく分けて暗記する

効率よく暗記するためには、長い時間をかけて一気に覚えるよりも、短時間で部分ごとに繰り返し覚える方が効果的です。
人間の脳は、「忘れることを前提に」覚えるという作業をしています。そのため多少の個人差はありますが、ほとんどの人は覚えた事柄の半分を1時間程で忘れてしまうと言われています。
そのため暗記の際には、時間と範囲を決めて短期集中を繰り返すのが効率的です。
(1)で紹介した「朝イチ」と「寝る前」の時間に、短期集中で暗記できるような勉強スケジュールを立てるのが良いでしょう。

4-3. おすすめ暗記術【3】書いて暗記する時に「青ペン」を使う!

暗記をする際に書いて覚える手法を取る人もいるかと思いますが、そんな人は、青色インクのペンを使ってみてください。
青色には、脳の記憶を良くする働きがあるため、同じように書いて覚える作業に青色インクが出るペンを使うだけで、効率アップが期待できます。
また、特に苦手な分野や用語を覚える際に青のペンを使うなども、視覚的に印象に残りやすいので効果的です。

4-4. おすすめ暗記術【4】身の回りのものとセットで覚える

なかなか覚えられない用語がある時には、その用語を付箋に書いて身の回りに貼ってみるのも効果的です。
人間の脳は事柄単体で覚えるよりも、何かとセットで覚える方が記憶を取り出しやすいです。そのため覚えたい事柄を、リビングのテーブルや食器棚、トイレのドアなど、別々の場所に貼っておくと、その場所の記憶に暗記項目の内容がひもづき、ノートでひたすら書いて覚えるよりも、記憶を取り出しやすくなります

4-5. おすすめ暗記術【5】人に教えて効率アップ!

1人で黙々と勉強するよりも、人と協力し合って勉強する方が効果的な場合もあります。
最近の研究では、授業をただ聞くだけで記憶できる事柄が、授業で扱った情報量全体の5%であるのに対し、学んだことを人に教えることで記憶できる事柄は、情報量全体の90%に上ると言われています。
インプットした記憶を人に教えるという作業をおこな際には、一度覚えた記憶を脳内で整理する必要があります。これをおこなうことでより深く記憶に残る上に、自分が曖昧に覚えていたポイントなどが自覚できるので、非常に効果的です。

5. 勉強法ステップ(3)演習を繰り返して記憶を定着

用語や年号が暗記できたら、次は演習問題を解きましょう。暗記した内容をアウトプットすることは非常に重要です。一度記憶した内容を取り出す作業をおこなうことで、勉強した内容の75%を深く記憶することができると言われています。
日本史の演習におすすめの問題集を1冊紹介します。

日本史B 一問一答【完全版】2nd edition 日本史B 一問一答【完全版】2nd edition
地歴
日本史
日本史B 一問一答【完全版】2nd edition
4.7
金谷俊一郎/著
  • ほしい (29)
  • おすすめ (23)

日本史B一問一答【完全版】2nd edition』(ナガセ)

問題数は非常に多いですが、大学受験で必要な日本史の基礎知識はひと通り網羅できるため、暗記後の演習にはぴったりと言えるでしょう。また、入試における出題頻度別に、問題が4段階に分けられているため、自分のレベルに合った学習ができるのも魅力です。

6. まとめ

暗記量の多い日本史の勉強に効率よく取り組むため、基本的な3つの手順について解説しました。

<日本史の勉強の3ステップ>

  1. 「縦の流れ」を学ぶ
  2. 知識を増やす
  3. 演習を繰り返す

そして(2)の「知識を増やす」段階においては、5つのおすすめ暗記術を紹介しました。

●「朝イチ」と「寝る前」の時間帯に暗記する
●時間を細かく分けて暗記する

●書いて暗記する時に「青ペン」を使う
●身の回りのものとセットで覚える
●人に教えて効率アップ!

日本史は覚える内容は多いものの、暗記さえできれば、得点源にすることも可能です。効率よく学習を進めて、高得点を狙いましょう。